漫遊いばらき!stamp rally club

スタンプラリーと出会った少女【ちひろ】 に翻弄される仲間達の物語

プロローグ

47都道府県別魅力度ランキングワースト1位を2013年より死守する茨城県

全国民から「魅力ゼロ」と言う不名誉なレッテルを貼れた茨城県に、2016年4月、一人の天使が関西から舞い降りた。

「農業のイメージを良くする!」と夢と希望を膨らませ、明るく微笑む少女。

しかしそれから数か月・・・

少女が直面した現実は、そんなに甘いものではなかった。

男運ならぬ上司運にも恵まれず、苦労の日々が無慈悲に体と精神を蝕んでいく・・・

いつしか、「農業のイメージを良くする」と言う夢も薄れ、黙々と日々の業務を消化する生活が続く中で、天使の微笑も少しずつ失われていった・・・

もうこんな会社辞めてしまおうか・・・

そんな想いが強くなると、彼女は一人、プラネタリウムに足を運ぶのである。

大好きな星に包まれ一体化する事で、彼女の心は浄化され、何とか均衡を保つ事が出来た。

それが、いつ壊れるとも知れない彼女の精神を現実に留目る事が出来る唯一の方法だった。

そんなある日のこと。

上映時間を待って居た彼女は、無雑作に置かれていた一冊の冊子を手に取った。

まるで何か得体の知れない大きな力に引き寄せられる様に・・・

彼女を取り巻く運命の歯車が「カチッ」と音を立てて嚙み合った瞬間である。

今にして思えば、星を愛する彼女への、星の王子様からのプレゼントだったのかもしれない。

運命の歯車は確実に、しかし彼女の気づかない所でゆっくりと回転を始めていた。

彼女が冊子を手に取ってから約1年・・・

小さく動き出した歯車は、いくつもの歯車を介し、新たな歯車を動かし始めた。

星の王子様をも魅了してしまった彼女の微笑

本当に彼女は天使なのか・・・

それとも天使の微笑を持つ悪魔なのか・・・

このブログは、一冊の冊子【漫遊いばらきスタンプラリー】と出会った少女【ちひろ】が奏でる、喜怒哀楽を記録したメロディ(物語)である。